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気がつけば、今週に入ってから一回も更新が無かったです。
なんだかんだで、忙しくしています。
この2日ほど、英国には南からの風が吹いて気温が上がり、ロンドンでは最高気温が17~18℃ほどまで上がりました。ここまで上がるともうまさに春の陽気ですが、油断はなりません。多分、再び北極海からの風に煽られて気温が下がると思います。ちょうど卒業旅行のシーズンなのか、若い日本人観光客らしい姿が、観光地に近いところでは目につくようになりました。
今週もいろいろとありましたが、かいつまんで備忘録代わりに。
BMedSciの学生君、今年の子は去年と違いまじめです。ところが、悲しいかな不器用らしく、実験がうまくいきません。僕がやるとうまくいくので、実験系の問題と言うよりも技術なのですが、昨年の反省をふまえて「失敗しようがない」と思った事をさせているので、どうやってトラブルシューティングしようかと、頭を抱える日々です。それが連鎖したのか、僕が行っている一部の実験で、以前はうまくいっていたモノが久しぶりにやってみるとうまくworkしなくなっていて、試薬を全部新しく作り直したりして、トラブルシューティング中です。こういうのは、疲れますね.....
研究費を獲得した事を受け、僕自身の研究グループとして急に膨張する事になるので、研究スペースの拡充を現在お偉いさん達と交渉中ですが、僕のスペースを準備する話の裏に不景気を受けた「大学組織そのもののリストラ」に対する思惑が潜んでいる事を図らずも知ってしまい、ちょっと緊張しました。う~ん、日本の大学のポジションは、正規職員ならば不祥事でも起こさない限り「クビ」にはなりませんが、こちらは契約が定年まででも「余剰人員」の烙印を押されると法的に何の問題も無く「クビ」になってしまう実体を改めて再確認するはめに。ある意味、恐ろしい.....。余剰人員に陥らないように、今後もがんばらないと行けません。身が引き締まりました。
今日は、夕方から日本の独立行政法人日本学術振興会のロンドン事務所が主催する、英国在住日本人研究者会議に出席してきます。ロンドンのシティの真ん中、UCLの近くに学振の事務所はあります。年に1回開かれるこの会で知り合った英国でご活躍の研究者も多いですし、ここで久しぶりにお顔を拝見出来る方々も多いので、再会を楽しみに行ってきます!
テーマ:雑記 - ジャンル:日記
- 2012/02/24(金) 13:32:01|
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こんにちは。
うーん、研究の世界にも経済の影響が....。大変ですね。
私が以前いた施設では、3年だったか5年だったかに一回、研究室の部屋変えというのがありました。その期間でのグラントの獲得額に応じて床面積の再分配があり、それに伴って拡張する研究室、縮小する研究室と、悲喜こもごもでした。研究の世界も成果を確実に挙げなくてはならないので大変だな、という感想を持ったことがあります。
- 2012/02/26(日) 19:01:14 |
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- surgeon24hrs #xJW3mR9c
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先生、こんばんは。
これは英国の大学の形態に依るところが大きいです。英国の大学は、運営費の多くを国(英国高等教育助成会議(HEFCE))から支給されるお金に頼っていて、これが「英国の大学は国立大学」的な要素の強い要因なのですが、現在の保守党政権は、労働党政権の時代と打って変わり、不景気で税収の減った今、成すべき事は歳出の削減がprimaryだという政策を断行していて、国立大学の運営費は向こう数年は毎年相当目減りする事が既に予測されています。これが、全国的に大学で組織のスリム化および人員削減という形のリストラが断行されている理由なんです。
研究室の専有面積は、みたところ取った研究費の額で一定期間後に見直されて行くというよりも、かなり研究所長さんの戦略的構想と周囲の研究者達のポリティカル・パワー・バランスで決まっているように見えますね。もちろんグラントを持っていると、正々堂々と「強く出られる」のは精神的にも強いです。
- 2012/02/26(日) 23:13:23 |
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- Dr Ken #-
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