英国医学研究留学記

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再会

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昨日は、僕の小児科の同期で、現在は国立○染症研究所にお勤めのST先生が、同僚のKH先生とともに僕を尋ねてきてくれました。彼らの今回のロンドン出張の目的は、ワクチンの副作用に関して、英国ではどのように行政がデータを蓄積し対応しているのかを調査することです。公衆衛生に関しては(と云うよりも医学全般に当てはまりますが)、この国は最も歴史が古いですからね。夜は彼らもミーティングなどの予定がないため、食事でもしようという事に相成った訳です。

ST先生は、苦しい研修医時代をともに乗り切った「戦友」とも云える先生で、日本国内で麻疹ワクチンの接種率を上げるべく奔走したりと、大活躍されている先生で、僕はとても尊敬しています。今回の出張で得た情報が、上手く日本の政策に生かされると良いなと期待しています。

話がそれますが、疫学や公衆衛生と云った分野が、日本ほど軽んじられている先進国は無い気がします。例えば、米国だとStanford大の公衆衛生学教室が大統領府に大きな影響力を持っていて、大学の専門科の提言が国の政策にダイレクトに反映されます。英国でも同様です。ところが、日本の場合、政策は「専門家ではない官僚」が作るのであって「医学的知識や疫学や公衆衛生などの専門的知識を持った医師/専門家」が作るのでは有りません。その官僚も、同じ人物がずーっと同じ部署で専門家として育って行ってくれるかと云うと、人事異動ですぐに居なくなってしまうと聞いています。一方、アカデミックの専門家に関して云うと、東大の公衆衛生学教室と云えども、日本政府や厚労省にそこまでの影響力が有るとは(有ったらごめんなさい)僕には思えないのです。ここは、日本の仕組みの良くない所の筆頭ではないかと云う風に思います。要するに政策の立案が専門家の手に全くゆだねられていないんですね。欧米では、この分野は「国防」に相当するため、政策の中でも最優先事項の一つなんですけどね。

夕方、仕事が終わったST先生とKH先生に大学まで来て頂き、僕がいる大学の案内と歴史的背景、僕の現在の研究について簡単に紹介した後、夕食を食べようと予約したパブの予約の時間まで時間があったので、すこし大学周囲で歩いて行ける所へ観光案内をしました。大学のキャンパスから、ぶらぶら歩いて英国最古の病院でシャーロック・ホームズに出てくるワトソン博士が勤めるSt Bartholomew's Hospitalを抜け、St Paul寺院を経て、Millennium BridgeをわたりTate Modernの前に出て、Southwalk Bridge経由でBank方面まで案内しました。St Paul寺院では、先週末から各国あちこちで起こっている「反格差デモ」が居座っていて(St Pail寺院のすぐ側に証券取引所が有る)、多くの警官隊が取り巻いて監視しているのに出くわしました。英国も景気が悪く、しかもとうとう消費者物価指数は今日のニュースでは5.2%という高い数字になってしまい、市民の財布はもろに直撃を受けていますから、鬱積した不満は次第に大きくなってきている印象です。

ST先生達には、英国らしい「食べられる」モノをと考え、パブ飯を食べて頂こうとクラシックなパブを予約しておきました。KH先生も小児科医である事から、今年の5月から大阪からロンドン最大の日系クリニックに赴任してきてくれた小児科のKT先生にもスクランブル発進して頂いて、4人で楽しく小児科にまつわる様々な事を話題にしながら、楽しく食事をしました。木曜日にはST先生とKH先生は日本へ向けて帰路につくそうで、なかなかタイトな日程ですが実り多い出張になり、無事な道中をお祈りしたいと思います。

テーマ:雑記 - ジャンル:日記

  1. 2011/10/18(火) 15:26:18|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

こんばんわ~

低所得者のことも考えてくれないと抗議行動が盛り上がっちゃうよーって意味でしょうか
看板もちゃんと韻を踏んだ英語になってることにちょっと感動v-410
平和的な集会は応援したいんですけど...
こんなに芸術的な建物の寺院のまわりで暴力的な活動にはなってほしくないです~
  1. 2011/10/19(水) 13:37:50 |
  2. URL |
  3. yo #vYXebdWU
  4. [ 編集]

Re: こんばんわ~

yoさん
景気が全く良くないですし、一般市民が皆、フラストレーションがたまっていますね。かく言う、僕もやはり不満です。
2ヶ月ほど前には暴動が有りましたが、今回の抗議運動はおとなしいみたいですね。
  1. 2011/10/19(水) 21:37:06 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #-
  4. [ 編集]

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Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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