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英国医学研究留学記

八十八夜

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今日も良い天気。メーデーの振替のBank Holidayで休日でした。
新しく入った家がドアのチャイムに不具合があって、新しい大家さんが手配してくれた修理業者が休日にも関わらず見積もりにやって来ましたので、その対応をしたり。
後の時間は、学生に対する対応や、庭の芝生の上で本を読んだりしながらのんびりと過ごしました。

ニュースでは、こちらでもオサマ・ビンラディン容疑者の殺害作戦のニュースがトップ・ニュースです。
テロの連鎖が断ち切れてくれる事を祈りますが、こういうのは金太郎飴の様に、切ると新しいのが台頭したりしますので、楽観は出来ない気もします。

共同通信に拠ると、米国の「核戦争防止国際医師の会」組織内の「社会的責任のための医師の会」が、福島県内の小中学校などの屋外活動制限に関する放射線量基準を年間20mSvとすることは、「子供の発がんリスクを高めるもので、このレベルの被ばくを安全とみなすことはできない」との声明を発表したそうです。海外の医師団からこのような声明が出てしまうとは、政府も日本の医師たちも面目丸つぶれな気がします。この線量をあびると、200人に1人の発ガンリスク、2年浴びてしまうと100人に1人に上昇するとか。僕はこの分野の専門科では有りませんので、これがどの程度の「危険」に相当するのかどうか断定的なコメントをだせる立場には無いのですけど、これは是非に日本の専門家達も意見を出して、本当に安全と言えるのか、国民をあげて検討するに値するのではないでしょうか。政策決定者たちは、「自分の家族にこの放射線の線量を当てる事を容認できるのかどうか」を基準に考えてもらわないと行けないと思います。研究の現場でも医療の現場でも放射線は使われていますが、その際には判っていて使っていますが、今問題にしているのは研究とか治療目的ではなくて「知らない間に本人の意志に関係なく採らされる」話ですからね。

写真は2月末に緊急帰国した際に撮影した、雪解けの頃の写真。これから芽吹くであろう川岸と日の光が反射してキラキラしている川の色が良い感じと思いシャッターを切りました。

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テーマ:雑記 - ジャンル:日記

  1. 2011/05/02(月) 16:39:28|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

放射線安全学などで国際的レベルの実績を持つ小佐古敏荘(こさこ・としそう)・東大大学院教授が
内閣官房参与を辞任した顛末に尽きるのではないでしょうか。

http://mainichi.jp/select/today/news/20110430k0000m010073000c.html

民主党という若葉マークの政権時に、国難ともいえる未曾有の震災が起こったことは
(ただし阪神大震災の経験はあったはず)、かえすがえす残念な巡り合わせだと思います。
書き出すとつい熱くなってしまいそう… ただこういうていたらくをどう変えていけばいいのかの
なかなかアイディアがでないです(苦笑)
  1. 2011/05/03(火) 04:27:31 |
  2. URL |
  3. kk #1jhbtX.k
  4. [ 編集]

こんばんは

オサマ・ビンラディンのニュースには、ちょっとビックリしました!
報復テロを考えて、アメリカ大使館などの警備を強化しているみたいですね。

それにしても川の色、綺麗なブルーですね^^
  1. 2011/05/03(火) 16:17:53 |
  2. URL |
  3. masa + #-
  4. [ 編集]

Re: タイトルなし

kkさん
記事、拝見しました。
政治的な判断って時に必要なことだとは理解できますが(たとえば多数を助けるために少数を犠牲にするというような)、このこの話に限って云うと、「国民の安全に立脚した判断」では無くて、「現在の産業や流通を停止させないため」に見えますよね。そういう意味では、今回の判断はちょっと違うんじゃないかと思わざるを得ないのですが、内外の専門家達にこういう意見を出されてしまうと、何やってんだ民主党って思いますよね。だからといって、自民だったらちゃんとしていたかというとそれも僕は全然期待できないので、なんだかなぁと思います。
  1. 2011/05/05(木) 16:57:09 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #-
  4. [ 編集]

Re: こんばんは

masa+さん
ありがとうございます。実は、元の色をさらに強調するために、ちょっとだけ色をいじってあります。
ビン・ラディンのことは、こちらでもビッグ・ニュースでした。悪循環に陥らなければ良いと思いますが。
  1. 2011/05/05(木) 16:59:04 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #-
  4. [ 編集]

被曝の許容量について

kkさんリンクの記事も読みましたが、20mSv が適当な量なのかどうかは専門家の間でも賛否の分かれるところだと思います。ちなみに私は、医学部の放射線科にいるPh.D.で、専門科の一人です。

実際には、余計な放射線被曝は避けた方が良いといわれていますから、線を引く値は小さいに越したことはありません。意外かもしれませんが、放射線の人体に対する影響にはいろいろな理論があり、実験が不可能なこともあって、科学的に立証されているわけではありません。かなりのデータは、広島長崎原爆という、一度に大量の放射線を浴びたケースを元に外挿・推定しているのが現状です。現在の主流な理論は、放射線の影響には確率的効果と確定的効果があり、今回の原発による住民被曝では後者はリスクがないのですが、前者は被曝量が小さいほどリスクは小さいわけです。そこで、どこまでの被曝量なら受容できるリスクか、というのが議論です。

(余談ですが、radon温泉など、少量の放射能は(少なくとも短期的には)体に良いと言われることも混乱に拍車をかける材料です。)

私は、小佐古さんの1mSv というのはちょっと極端な数字であり、妊婦や乳幼児を除けば、20 mSv というのは現実的な数字だと思います。

先日、帰国中に福島県に隣接する栃木県の北部に行ってきました。友人らが集まった夕食会では当地の放射能リスクについても真剣に心配していると話していました。放射能のリスクについても知識のある彼らは、内部被曝を避けるためには最大限の努力をするべきだが、外部被曝は年間20 mSvレベルに到達するまでは避難の必要がないと言っていました。この基準に、私も同感です。

米国の様々な委員会は、非現実的な意見を公表することが多いので、振り回されないように注意する必要があります。例えば原発事故で住民を避難させる地域の広さなど、土地の広い米国ですら実際には実現するのが難しい半径50キロという基準を設けているが、実際にはそれを適用したことがないと聞いたことがあります。こういう混乱する声明が発表されたときには、逆に日本側が、基準設定に至った経緯と根拠を毅然として説明することで、国内の混乱と疑惑を抑えると良いんでしょうけれど。
  1. 2011/05/06(金) 17:15:53 |
  2. URL |
  3. Ken #mQop/nM.
  4. [ 編集]

Re: 被曝の許容量について

Kenさん
こんばんは。コメント、ありがとうございました。同じDr Kenですね!

専門家の意見を聞きたかったので、20mSvはまあ妥当という見方も出来るという事を教えていただき、ありがとうございます。
ただ、20mSvは外部被爆料として考えた場合、CT scanの1~数回分と同じ線量かとおもうと、CTはまあ医療上のメリットがありますから仕方ないと思えますが、病気などを探す「メリット」が無いのに毎年この量の線量を自分の子供たちには正直浴び続けさせたくないなぁと思っていたのです(←あくまで、一般小児科医の意見ですので、間違った考えならば訂正すべく教えてください)。
いずれにせよ、安全基準の数字にたいして、どういう根拠でそういう決定がされたのか(海外にいてリアルタイムには政府の説明を聞いたりできないのですが)、説明が無いのが明らかに手落ちすな気がしまですよね。ちなみに文科省のHPで説明を探しましたが見つけられませんでした。

米国からの声明は、たしかにロビー活動の成果だったりしますので、非現実的な場合も有るというのは同感です。僕が言いたかったのは、先生のおっしゃる通りのことで、海外からとか国内からこういう反論が出てしまった以上、政府は「根拠」の説明責任を果たさないといけないと思うのですよね。
  1. 2011/05/06(金) 17:58:16 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #-
  4. [ 編集]

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Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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