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英国医学研究留学記

坂の上の雲

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今日は雨。少し肌寒い。もう夏は終わった感じです。
子供と行った公園で見かけた風景。
あまり印象的な写真じゃないですね、センス無し........。
タイトルは、司馬遼太郎の有名小説。
実は、この本は何遍読み返したか解らないくらいお気に入りです。
近代化を図りつつある日露戦争時の日本において、当時の列強が隙あらばアジア/極東へという世界情勢の中で、国の将来を憂い、軍の近代化(秋山好古、秋山真之兄弟)と文学の近代化(正岡子規)に邁進した若者達の物語です。
軍国主義や帝国主義は勘弁ですが、志高く時代を駆け抜けていった登場人物たちのその瑞々しさや上昇志向に、なんだか元気づけられてしまうのです。
この本によれば、世界最強と言われたコサック騎兵隊と互角に渡り合う事を強いられた秋山好古と、日本海海戦に於いて東郷平八郎の右腕としてバルチック艦隊と向き合わねばならなかった弟の真之(NHKの番組「その時歴史は動いた」でも取り上げられた「東郷ターン」は余りにも有名)には、戦局のまさにターニングポイントにおいて国の浮沈がかかった責任の重い決断を迫られたことになります。
この本に登場する様な国の存亡を賭けた判断を的確に逃げずに下せる政治家/官僚が今の日本に果たしているのだろうか?、と思ってしまいます。
とうとうNHKがドラマ化(2009年の秋から)するとの事で、めちゃめちゃ興味津々なのですが、残念ながら僕の住んでいるところでは放送自体を見ることが出来ません。
日本にいる家族に録画してもらって見ようと思います。
8月3日付けの柳田充弘先生のブログを読んで、このような事をふと思いました。

英国でもインフレが続き、景気の後退感が日増しに強くなっています。
それでも企業の駐在員さんにお話を聞くと、英国経済はやっぱり強いとおっしゃいます。
こちらでは景気後退と長く続いた労働党政権への”飽き”から、次は保守党へと政権は舵を切りそうな雰囲気です。
政権が変わると大きく政策も転換することがありうるようなので、今後二大政党がどのように絡み合ってこの状況をどう打開していくのか、勉強させてもらおうと思っています。
日本は、「どうせ何もかわらんのやろ」といった政治に対する不信感は、もう末期的な状況なのかも知れません。

テーマ:小説 - ジャンル:小説・文学

  1. 2008/08/05(火) 08:03:13|
  2. 未分類
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

日本の禍機

確かに、志高く時代を駆け抜けていった人々の上昇志向に元気づけられますね。
以前見た「長州FIVE」という映画を思い出しました。

実は、昨年知った朝河貫一・・・海外(米国)で日本を陰で支えていた明治人・・・にも感服しております。
氏はあまり知られていないようですが、日露衝突について政治、軍事、経済面での詳細なデータ分析を加え、日本の「正当性」を示す英文論文を発表し、英米の支援の基盤形成に貢献した人。ポーツマス条約にもオブザーバーとしても参加。日露戦争勝利後の日本の満州での行動には正当性がないこと、そして政策転機を切々と訴え、このままでは将来的に中国の恨みを買い、米国と衝突して負けると予測し、日本政府に必死に訴えているのに、勝利に酔い目先しか見えなくなってしまった日本。この大転換期(?)を、英国からよ~く見ておいてください。

以前UPした関連ページを下↓に置いて行きますね。
お時間のある時にでもコーヒー片手にお寄りください^^

そうそう、尊敬する吉田富三郎博士が本の中で、東郷さんが爪に火をともす思いでツァイスの望遠鏡を購入したことが日本海海戦に大きく役立ったと。一方ロシアのバルチック艦隊指令長官ロジェストウェンスキーは、贅沢好きの男でしたがこの望遠鏡を持っていなかったことが勝敗を分けた要因のひとつと申しておりました。

またまた長くなってしまいましたね・・・いつも、スミマセンv-356
  1. 2008/08/06(水) 04:03:21 |
  2. URL |
  3. cafe owner #yw4sqTbg
  4. [ 編集]

いつもコメントありがとうございます

朝河貫一氏については知識がありませんでしたので、機会があれば本を読んでみようと思います。
それから、日露戦争に勝ってしまった事が、結果的に後の日本の軍部の暴走を招き、先の大戦へとつながるんですよね。
原爆の日ですので、我々は同じ過ちを繰り返さないためにも戦争について考え、世界と歴史を知らないといけないと思います。
ツァイスの話は興味深いです。
ツァイス製のカメラのレンズは大好きで、現在でも他社製とは全く一線を画します(ライカもそうです)。
僕が研究で使う顕微鏡でも然り。
ある本で読んだはなしでは、国の浮沈を賭ける様な軍事作戦で使われる当時の双眼鏡なんかには、売れるかどうかとかコストがどうとか、そんな事は度外視して当時の技術の最高のものが盛り込まれているので、よく見えて当たり前なのだそうです。
  1. 2008/08/06(水) 08:36:22 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

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Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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