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英国医学研究留学記

予防

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GRD2 ISO100 f4.5 1/320s マクロ
今日も晴天とは言いませんが、気温もそれなりでまずますでしょうか。
ロンドンにいると、天気の話題をしたくなる気持ちがわかりますが、英国に来る前に聞いていた「英国人は挨拶代わりに天気の話をする」というのと、「晴れていても(折りたたみではない)傘を持って歩く←実際は雨でも傘をささない人がほとんど」と言うのは嘘だと知りました。

タイトルは写真とも医学の話とも関係ありません。
気になるニュースを二つばかり。
ドイツのシュッツガルト近郊の学校でおこった銃乱射事件。
似通った事件が(国こそ違え)何回も繰り返されることに、なんでだろうと思います。犯人の少年はいじめられていたとか言うような報道も見ますが、本人が自殺してしまっているので真相は永遠に闇の中でしょう。感情が無差別な殺戮への衝動に向かってしまうような精神構造やそのような人格形成に至った背景の科学的な検証がなされ、今後こういった事件を未然に防ぐ何らかの役に立てば良いのですが。もちろん、簡単に銃などが手に入らないような社会の仕組みも大事です。

もう一つは、1979年に英国でおこった殺人事件で終身刑を言い渡されていた囚人が、法医学的DNA検査で犯人である可能性が否定的であるとの結果が出て、来週にも釈放されるとの報道。女性がレイプされて殺害された事件ですが、本人のDNAと現場から採取された体液のDNAは全く別人のものだったらしい。なんと、この方は(事件当時から精神的に病んでいたらしいのですが)27年間も冤罪でとらわれていたことになり、英国の冤罪事件では最長の拘留期間とのこと。ほぼ30年前の事件のサンプルがまだ保存されていたこともちょっと驚きましたが、こういった冤罪は起きてほしくないですよね。日本では検察が起訴した事件の有罪率は9割以上で先進国中例を見ない高確率だそうで、素人ながらそんなことあり得るのか(だって、疑わしきは罰しないのが原則なんですから)と思っていました。きちんとなぜそのような事態に陥ったのか、そのプロセスを検証し直して、再発の防止に努めてほしいと思います。

テーマ:雑記 - ジャンル:日記

  1. 2009/03/12(木) 20:00:00|
  2. 英国
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

花弁が実にきれいですね、ユリの一種でしょうか。
デジカメはマクロに強く、何を撮っても新鮮な感じがしますね。

学校での銃乱射事件といえば、数年前に見たマイケルムーアの
ドキュメンタリー「ボウリングフォーコロンバイン」を思い出します。
アメリカでも銃規制に関しては州によってけっこう温度差があるようで
単一民族の日本人にはイメージしにくいですね。

そういえば、日本でもいよいよ裁判員制度が始まります。
もし選ばれたら辞退したいという意見が大勢ですが、
私は選ばれたいなあ~と思ってるほうです。
人の運命を左右する重責は大きなストレスでしょうけどね。
  1. 2009/03/13(金) 08:30:53 |
  2. URL |
  3. kk #1jhbtX.k
  4. [ 編集]

ホワイトとオレンジがはっきり出ていてきれいなお花ですね、なんて言うのでしょう。
私、お花のアップを撮るのは苦手なので、凄いなぁ~ステキだなぁって感心してます。

少年の銃乱射は日本ではまだ起こらないですね。
銃社会ならではの犯罪と言うか、なんでそんなに身近に銃があるのかと不思議に思います。

日本がそんな国になってほしくないです。
でも違う形で少年少女の犯罪は深刻で複雑で増えていってますから、どうしたものかと考えます。

冤罪はDNA検査で変わってくるのでしょうね。
日本では時効があるので、それが壁になって被害者の方、そのご家族の方が泣き寝入りみたいになるのが、ちょっとおかしいと思っています。
逃げ得なんで許せないです。
  1. 2009/03/13(金) 14:25:49 |
  2. URL |
  3. kaotti1 #YOoJHc6A
  4. [ 編集]

kkさん
多分、クロッカスだと思います。
僕も日本にいたときにコロンバイン、見ました。銃規制が米国で簡単に行かないのは、日本人に理解しがたいのは、僕も同感です。
裁判員制度、有罪・無罪の決定に絡むのは、僕自身にとっては荷が重いですね。市民が法について考える機会となり、今回の記事にも書いた「推定無罪」がうまく機能するなら、制度の改変も良いことかもしれません。

kaotti1さん
マクロは、コンデジでは数打ちゃあたるで、たくさんシャッターを切って気に入ったのを選びます。フィルムのカメラでのマクロレンズでの撮影は、やっぱり手ぶれが気になるので、よっぽど光が回った状態でなければ、三脚などカメラがしっかりと安定する方法をとらないと手ぶれはなかなか防げませんね。
時効の問題は、被害者の感情を考えると、そういうご意見もわかります。罪を犯した人は、その罪の対価を支払うべきと、僕もそう思います。ただし、無罪である人が有罪にされてしまうことだけは、絶対にあってはならないことだと思います。
  1. 2009/03/13(金) 21:42:19 |
  2. URL |
  3. Dr Ken #HfMzn2gY
  4. [ 編集]

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Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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