
Canon EOS M EF-M18-55mm F3.5-5.6 IS STM Intelligence Auto (ISO100, 33mm, f8.0, 1/200) , Dorking, Surrey, UK
サリー州にある17世紀の建物を改修したホテルで行われた幹細胞のワークショップに参加して来ました。
主催はJournal of Cell ScienceやDevelopment等の学会誌を発行するpublisher(The Company of Biologists)で、たった100人足らずの参加者(参加は選ばれた人のみ)しか居ないにも関わらず、実にそうそうたる顔ぶれの研究者達(Austin Smithさん、Janet Rossantさん、Olivier Pourquiéさん、Benoit Bruneauさん、Gordon Kellerさん、Patrick Tamさんなどなど)が集い、実に濃い4日間を過ごしました。応募したところ是非参加して下さいと云っていただけたので、とても幸運でした。
良かった点は、自分の発表を少ないながらもスター研究者達にアピール出来るだけでなくて、参加人数が少ないのに大御所達がいっぱい居るので、朝食、昼食、夕食の際に、必ず誰かが一緒のテーブルになるため、今まで話した事がない方々ともコミュニケーションが取りやすかった事、また、学術誌Developmentのeditorさん達と顔なじみになり色々とお話し出来た事でしょうか。日本にいたら、学術誌の編集に関わる方々と「非公式」に色んな事を話出来る機会はほとんど有りませんでしたが、研究者達でおっと思う仕事をしている方々は例外無く明らかに以前からこの学術誌のeditorさんたちとお知り合いであり、この環境の差は圧倒的だと感じました。
欧米の色んなところからの方々が集いましたが、中国、日本等からの参加は無く、アジアからはシンガポール辺りからの人止まりなのも気になりました。日本人、中国人、韓国人の参加者は、皆、今の活動の場は本国ではなく欧米の方々のみでした。日本人は、東大から昨年Stanford大へ電撃移籍された中内先生と、僕と僕の研究室のポスドクのSさん、そしてCambridge大に学部学生の時からいる大学院生の男の子の総勢4名のみでした。
本当は、このワークショップのキーノート・スピーカーは笹井さんでしたが、あのような悲劇が起こってしまい、叶わなくなってしまいました。笹井さんが亡くなった事で、幹細胞に関する仕事に関し、日本は取り残されて行ってしまうのかも(iPSと山中さんがいるじゃないかと反論する人もいますが、すでに応用や基礎研究に関して、色んな方の発表を聞いた限りではその分野でも相当差を付けられつつ有ると思いました)、そんな危機感すら抱かされてしまうようなワークショップでした。会の最後に、Austin Smithさんが、笹井さんに対する追悼のスピーチを、彼が扉を開いた新しい研究の方向性が如何に重要かに力を置きつつされたのが印象的でした。
たった4日間だけでしたが、かなり刺激されて帰って来ましたので、今後の研究の方向性に少しでも生かしたいなと考えています。
写真は、泊まっていたホテルの外観です。
テーマ:雑記 - ジャンル:日記
- 2014/09/26(金) 12:46:49|
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