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2年ほど前に、NHSが現在11個(オックスフォードが手術成績の悪化を理由に手術を停止させられたので、実質10個)あるイングランドの小児心臓外科ユニットを7つに減らそうとする動きを見せていて、その閉鎖の危機にある病院には、ロンドンのRoyal Bromptonも含まれていると云う記事を書きました。
Paediatric Heart Surgery今日、NHSが、最終的に温存する病院の最終プランを正式に発表しました。結局、Leeds General Infirmary, LeicesterのGlenfield Hospital、そしてロンドンのthe Royal Bromptonを閉鎖したい、と云う事のようです。最終決定は、この10月とか。
Child heart surgery report to be published以前も書きましたが、Royal Bromptonは、世界的な先天性新奇形の病理学の権威、Anderson先生がかつていらっしゃった病院で、いまでも年間250症例以上の手術をこなし、かつ手術成績も全く問題がない、むしろ世界でもトップクラスと云っていいレベルを維持しているように見えます。法的な闘争では、Royal Bromptonの主張の一部は認められたものの、結局負けていますが、今後、病院のアクセスの不自由になった患者さんやその支持団体からの反発も必至でしょう。たとえば、BBCの記事の受け売りですが、Leedsが閉鎖されればイングランド北方の患者さんは、医療サービスを受けるためにわざわざLiverpoolとかNewcastleまで足を運ばねばならないからです。
NHSの慢性的な資金難が、こういう形で本当に解消されるのか、これは今の政府の緊縮財政とどう関連するのかしないのか、いろいろと個人的には解らない事が多いのですが、成績が一級の病院の部門をあっさりとつぶしてしまおうとする姿勢は、やはり理解し難いですね。
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追記
と思ったら、午後になって、保健医療相がNHSのこの決定を、問題のある意思決定として一旦凍結しろとの命令を出しました。朝のBBCのニュースでも、どちらかと云うと、患者さんサイドの立つと医療サービスとして7つに減らすのはいかがなモノかと云った感じの報道だったので、世論を気にしての事でしょうか?
いったいどうなるんでしょう?
また続報が出たら、レポートします。
Child heart surgery reform suspended
テーマ:雑記 - ジャンル:日記
- 2013/06/12(水) 10:09:34|
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