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英国医学研究留学記

冒険

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ロンドンでも、探せば日本の紅葉に近いイメージの木を見つけることが出来ます。
ただし数は少ないです。

僕が中学生のときに、冒険家の故植村直己さんが中学校に講演に来てくださったことがあります。
その際に、植村さんのされている「冒険」は、すべて良く計画を練り綿密に計算されたもので、勝算の見込める事だけに取り組んでいるのであって、勝算も何も無いものに何も考えずにチャレンジするのは只無謀なだけであって冒険でもなんでもないとおっしゃっていました。
驚くにあたらない事かもしれませんが、こういったアプローチは僕たち研究者も全く同じです。
何も考えずに、ただその時にしたいことを無計画にしていては全くはなしにならない。
研究提案に関しては、研究の目的・意義・作業仮説を明確にし、検証方法などは実現可能なビジョンを提示した上で、ある程度中長期的な計画なり展望を持って取り組んでいます。
研究者と聞くと、自分の好きな事だけしている道楽者に聞こえるかもしれませんが、研究費が継続的に獲得出来ないと立ち行かなくなる上、ポジションも失いかねないため、常に他者に理解してもらえてファンドしてもらえる研究意義と実績をアピール出来るよう仕事をして行かないと成り立ち得ない職業です。
ノーベル賞の影に下記のサイトにあるようなちょっと物悲しいこのようなエピソードが隠されていたことを知り、少し感傷的になりました。
http://mitsuhiro.exblog.jp/9897015/
http://www.npr.org/templates/story/story.php?storyId=95545761

純粋科学に於ける研究は、一見すると何の役に立つのかと思われてしまう内容も多いのかもしれませんが、基礎生物学に関して云えば、一つのたとえを云うと、直接病気と関わりあっていることがはっきりしていなくても、生命活動に於いて重要な不偏的現象の根本的メカニズムには、必ずその裏には病気があります。
なぜなら、生命活動に重要な不偏的な機能に障害を来せば、それは病気だからです。
もちろん、医学的意義はひとつのたとえ(側面)であって、他にも産業的な意義など、いろいろありますよね。
ですから研究対象がヒトやマウスでは無くて、それが魚だろうがショウジョウバエ、果ては酵母菌や線虫だろうが、生物学的に意義のある研究は、どれも重要なのです。
最近は、日本では応用医学的な所ばかり研究予算が重要視されている様な印象を強く持っていましたので、ノーベル賞をきっかけに、生物学だけではなくて、あらゆる基礎科学にもきちんと継続的にファンドされる様な研究環境になると良いなと思います。
柳田先生のご意見、個人的に胸のすく思いです。
http://mitsuhiro.exblog.jp/9892675/

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テーマ:雑記 - ジャンル:日記

  1. 2008/10/11(土) 00:00:00|
  2. 研究
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プロフィール

Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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