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英国医学研究留学記

HIBワクチン

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GRD2 ISO400 f7.1 1/640s
昨日の朝日新聞のweb siteの記事から。
日本でもHibワクチンが認可されたとのこと。
個人的には良いことだと思います。
Hibとはインフルエンザ桿菌b型菌(Hemophilus influenzae type b)のことです。
インフルエンザの原因であるインフルエンザ・ウイルスとは根本的に違います。
その昔、インフルエンザの原因と間違われたため、この名前が付き、ややこしいのですがそういった歴史的背景からそのままこの名前が使われています。
この菌は小児に関しては上気道炎や肺炎等も起こしますが、一番重要なのは生後半年頃から6歳くらいまでの細菌性髄膜炎の主要起因菌であることです。
時にラッシュな経過を辿り、初期治療への反応が悪かったり病院に連れて来るのが遅かった等で対処が遅れたりすると、後遺症も残す恐れが出ます。

小児科の臨床をしていますと、髄膜炎と言う病気は年に何例か遭遇します。
髄膜炎はウイルス起因の無菌性と細菌性に大別され、夏場には夏風邪のウイルスに因る無菌性を比較的良く見かけます。
細菌性の場合は、年齢に依って起因菌に特徴があるため、抗生剤の選択等、小児科特有のノウハウがあります。
英国では、Hibワクチンは生後2ヶ月から一ヶ月ごとに3回に分けて日本で云う三種混合(破傷風・ジフテリア・百日咳)と一緒に接種が義務づけられています。
髄膜炎から敗血症へ至ってしまった症例の経験をしてしまうと、防げるなら防げた方が良いなあと言うのが率直な感想です。

英国では義務づけられているが日本に無いものに、MenC(髄膜炎菌C、Meningococcal C conjugate)ワクチンがあります。
これも日本でなんでやらないのでしょうね。
まあ、行政はコストとベネフィットを天秤にかけますから、ベネフィットが勝らないと言う事なのでしょうか。
これは6歳以上の髄膜炎の主要起因菌です。

この写真も昨日につづき、King's College Medical Schoolです。
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テーマ:科学・医療・心理 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2008/10/02(木) 09:59:18|
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プロフィール

Dr Ken

Author:Dr Ken
元小児科医。ある日より、医師としてのキャリアではなく、研究者としてのキャリア・パスを志す。2007年の8月よりロンドンにある某大学医学部に講師として赴任。なかなか上達しない英語が、少し歯がゆい。万年筆と銀塩フィルムカメラが好き。縁があってやって来たこの国での貴重な体験や日々感じた事を、写真と一緒に記事にしています。

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